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『あそこには日蔭もあり、風もほどよく吹いています。それに、草が生えていて坐ることもできるし、あるいはなんでしたら、寝ころぶこともできます。』   (藤澤令夫訳プラトン著『パイドロス』)

読んでみよう 太宰治『待つ』

 一時期面倒をみてくださった先輩が、この3月に卒業・卒寮するので、その前に文芸誌かなにかをひとつ無料で出したいということで、僕にも声をかけていただいた。「暇」というテーマでなにかひとつ書いてくれということだった。このテーマに真正面から向いて「暇の構造」などと考察を述べる自信はなかったので、暇から少し横道にそれて「待つ」という内容でひとつ書いてみた。太宰治の『待つ』というほんとにみじかい物語の感想文、みたいなものだ。それでせっかくならブログにも載せようかと。「暇」なら読んでみてください。

 

 本当ならすぐここに青空文庫のリンクでも貼って、その物語を読んでもらいたいのですが、その記事は『待つ』を知らない人が読むことを想定していて、それで誰かひとりにでも「その短編を読んでみたい」と思わせたら最高、みたいなまどろっこしいものなので、先に記事を載せます。下に青空文庫のリンクも貼ったので、もちろん先にそちらを読んでもらってもかまいません。むしろそれなら原稿はよまなくてもいいくらいです。オチ、というか作品の最後の文も原稿に載せてあるので、いやだという方もやっぱり先に青空文庫で読むことをおすすめします。

読んでみよう 太宰治『待つ』.pdf - Google ドライブ (pdf版PC向け?スマホでもこっちのが見やすいですね)

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青空文庫 太宰治 待つ (出来れば文庫本か、縦書きで読んでもらいたいですが…)

 

 どうだったでしょうか。ようするに僕は、この物語を読むとなんかしらないけどどきどきする、という事がいいたかったんです。初めてハリー・ポッターを映画館の大きなスクリーンで観た帰り、なんだか自分も魔法が使えるようになった気がしませんでしたか?ああいう感覚に近い気持ちが、なんとなくしてくる。そんな物語だと思います。

 でも出来れば青空文庫の横書きではなく、ちくま文庫太宰治全集の5巻で、読み進めていくうちにはっとこの物語に出会うような、そんな出会い方が理想だと思うし僕はその出会い方が出来た。だから今こうやって変な記事よんでたら面白い短編に出会った、みたいな出会わせ方をみなさんにさせてしまったのはすごく悪い事かもしれない。なんなら上の原稿のせいで肝心な物語への興味を失せさせてしまったかもしれない。そこまでしてなにかを人に紹介する意味はあるのだろうか。そんなことも考えつつ、それはまた今度の話にしましょう…。